【大炎上】VShojo崩壊!チャリティ資金横領+報酬未払い+他社中傷で全タレント脱退へ

アメリカのVTuberエージェンシー「VShojo」は、2020年に設立され “タレントファースト” を掲げて英語圏で人気を博しました。
しかし近年、このVShojoで次々と不祥事が表面化し、2025年には事業終了に追い込まれる事態となりました。

チャリティ資金着服疑惑の詳細

VShojo最大のスキャンダルの一つが、チャリティ活動で集められた寄付金の不正流用疑惑です。
所属VTuberのIronmouse(アイアンマウス)さんは、自身の難病支援のために2022年から複数回チャリティ配信を行い、累計約50万ドル(約7,400万円)もの寄付金を集めました。
彼女はその寄付金の送付手続きをプライバシー保護の観点からVShojo運営に依頼していましたが、2023年以降に実施したチャリティ分の送金が1年以上にわたり行われていなかったことが判明しました。
Ironmouseさんは2025年7月22日にYouTube上で告発動画を公開し、この寄付金未払いの事実を公表するとともに、VShojoを脱退したことを発表しました。
彼女は「本来なら皆さんに全てを話したいのですが、法的手続きが進むまで詳細は話せない」と述べ、現在は独立して寄付活動を継続しているとしています。

この告発を受け、VShojo運営への批判が一気に高まりました。
Ironmouseさんは自身が長年支援を受けてきた免疫不全財団への恩返しとして寄付を続けていただけに、寄付金が届けられていなかった事実にショックを受けたといいます。
彼女は当初VShojoが窓口となって寄付金を速やかに送金してくれていたため信頼していましたが、その後に行ったチャリティで同様の依頼をした際、一年以上経っても財団に資金が渡っていない状態だったことが明らかになりました。
Ironmouseさんの指摘に対し、当時VShojo側から公式な説明はなく、彼女の名前も脱退発表直後には公式サイトの所属リストに残ったままになるなど対応の遅れも見られました。

Ironmouseさんによる寄付金未払い告発から3日後の2025年7月25日、VShojoの共同創業者兼CEOであるJustin “The Gunrun” Ignacio氏が公式X(旧Twitter)アカウントで声明を発表し、資金難による事業終了を明らかにしました。
この声明の中でCEOは、自身の経営ミスにより会社の資金が枯渇し、タレントファーストの理念を維持したビジネスモデルを継続できなくなったと認めています。
さらに衝撃的だったのは、「会社が使用した資金の一部にチャリティー資金が含まれていたことが後で発覚した」と述べた点です。
経営難の中で寄付金に手を付けて運転資金に流用していたことを事実上認め、CEOはタレントやファンに対して深く謝罪しました。
Ironmouseさんが寄付未送金を告発するまで一年以上も発覚しなかったことについて、CEOは「後になって気付いた」と釈明しましたが、実際にはIronmouseさんのチャリティ配信当時に大物ストリーマーから称賛コメントが寄せられ、それをCEO自らリポストしていた事実も指摘されており、この弁明には疑問の声が上がっています。

結果として、寄付金約50万ドルを流用していた疑惑は事実であると認められ、VShojoに対するファンや関係者の信頼は完全に崩壊しました。
Ironmouseさん自身、「今回の件で心も精神も信頼も打ち砕かれた」と吐露しており、他の元所属タレントからも「なぜ何も伝えてくれなかったのか」と運営への怒りや不信の声が相次ぎました。
寄付金着服という前代未聞の不祥事は、VShojoが掲げてきたはずの「タレントファースト」という看板を自ら覆す決定打となり、後述する他の未払い問題やスキャンダルと相まって、VShojo崩壊の大きな要因となりました。

所属タレントへの報酬未払いや待遇トラブル

Ironmouseさんの告発と時を同じくして、他の所属メンバーや関係者からもVShojo運営の杜撰な金銭管理やタレント待遇に関する問題が次々と表面化しました。

まず、VShojo Japanに所属していたksonさんは、Ironmouseさんの件に強い不信感を示し、自身も2023年9月以降に発生していた報酬の未払いを告発しました。
ksonさんによれば、昨年9月以降に発生した自身の収益分から数千万円規模の報酬がVShojo側から支払われていない状況が続いていたとのことです。
彼女は以前からグッズ制作やファンへの発送が大幅に遅延するトラブルが度重なったため運営に不信感を抱いており、VShojo経由での新たな公式グッズ展開を控えていたと語っています。
そうした矢先に明らかになった寄付金流用疑惑に対し、ksonさんは「支援してくれたファンへの説明責任を果たしてください」とX上で運営に説明を要求しました。
そして7月22日夜、自身の配信でVShojo脱退を発表し、当初予定していた7月末よりも早く即日で契約を終了する決断を下しました。

この緊急配信には、VShojo Japanの代表である牧野拓磨CEO(元Activ8所属)が同席し、運営側の事情説明を行いました。
牧野氏は、日本法人であるVShojo Japanは本社の資金管理に関与しておらず、自身も今年初め頃から給料の半分以上がカットされる事態が続いていたと明かしました。
Ironmouseさんの寄付金未払いについて牧野氏は「本社オペレーションに深く関与していないため確かな情報かわからない」と前置きしつつも、本社の運転資金に充てられていた可能性に言及しています。
また、本社から日本側スタッフへも経営状況に関する詳しい報告はなく、事業終了の知らせも発表のわずか2時間前に知らされたといいます。
牧野氏は急遽、本社と協議してVShojoおよびVShojo Japanの解散も視野にタレント保護の措置(グッズ販売契約やライセンスのタレント個人への移管など)を進めていると説明し、最後まで残った日本人メンバーであるksonさんやHenyaさん(2023年加入の日本人VTuber)、さらにVShojo独自のVTuberグループNOVAのメンバーについては引き続き支援していく意向を示しました。

しかし皮肉にも、そうした説明が行われた直後から脱退の動きは止まらなくなりました。
Ironmouseさんとksonさんの離脱表明に続いて、他の所属VTuberも次々とVShojoからの離脱を宣言したのです。
7月25日にはオリジナルメンバーのApricot(アプリコット)さんも退所を表明し、この時点で米国VShojoの全タレントが事実上事務所を離れた形となりました。
さらにVShojo Japanでも、新人グループNOVAの4名を含む所属タレント全員が退所を決め、VShojoは本社・日本支部ともに看板タレントを失う異常事態に陥りました。
こうした大量脱退はVTuber業界でも前例がなく、外部のVTuberからも「夢を見せてくれた会社だったのに残念だ」「他社より自由と謳っていた裏でこんなことが起きていたなんて」など衝撃と落胆の声が上がりました。

VShojoを巡る金銭トラブルは他にも明るみに出ています。
ksonさんやIronmouseさんほど表立ってはいませんが、一部のファンからはVShojo公式グッズの注文分が長期間届かないといった苦情も寄せられていました。
先述の通りksonさんもグッズ制作・発送の度重なる遅延に不信を抱いており、運営の管理能力に疑問を呈していました。
VShojoが経営難に陥る中で在庫確保や物流に支障が出ていた可能性も指摘されており、ファンへの対応面でもトラブルが生じていたようです。

さらに、2023年4月にVShojoを退所した主要メンバーたち(Veibaeさん、Silvervaleさん、Nyatasha Nyannersさん)の退所理由に関しても、当初は「契約更新を見送ったための円満退所」と説明されていましたが、後になって当事者から運営の問題点が告白されました。
特に元メンバーのVeibaeさん(通称Vei)は、VShojo閉鎖発表後の2025年7月下旬に「今だから話せる」として退所当時の内幕を暴露しています。
それによれば、Veiさんは2023年の契約更新時にVShojoから極めて不利な新契約を強要されかけたとのことです。
具体的には「スポンサー収益の50%以上とグッズ売上の60%以上を運営側に渡す」という内容で、Veiさんがそれについて質問したところ、当時のCOO(最高執行責任者)は説明を拒み非常に高圧的な態度に出たといいます。
納得できないVeiさんは弁護士を立てて交渉しましたが、運営は歩み寄るどころか「それなら抜けてもらって構わない」といった姿勢を見せ、最終的にスポンサー収入の大半と多額の取り分を要求する契約を押し付けようとしたため、Veiさんは退所を決断せざるを得ませんでした。

退所に際してもトラブルが続きました。
VShojo運営はVeiさんに対し、「他のタレントへ契約内容や退所理由を一切話さない」ことを条件にNDA(秘密保持契約)への署名を要求し、情報漏洩した場合は法的措置も辞さない構えで圧力をかけました。
実際Veiさんが他の所属メンバーに「弁護士をつけた方がいい」とだけ助言した際も問題視され、以降彼女の配信やDiscordでの発言は監視下に置かれ、少しでも運営批判と取れる示唆をすれば訴訟をちらつかせて威嚇されたといいます。
また、運営はVeiさんとSilvervaleさんの退所発表を同日に行うよう仕組み、会社側へのダメージを最小化しようと図りました。
その裏でCOOは匿名掲示板の4chanやSNS上で「Veiは大手配信グループOTKに行くために抜けた」「VeiとSilverはトラブルメーカーだから手放した」といった事実と異なる噂を流布し、あたかも会社側に非がないかのように印象操作を行っていたことも暴露されています。
このデマ工作によって、当時Veiさんらは一部のファンから「裏切り者」「強欲で仲間を捨てた」といった激しい非難を受けました。
何も反論できないまま浴びせられた理不尽なバッシングは「本当に辛かった」とVeiさんは明かし、契約上沈黙せざるを得なかったことに苦悩したと述べています。

さらに深刻なのは、Veiさんが退所後に自分のスポンサー収入がVShojoから一切支払われていなかった事実を知ったことです。
彼女は契約終了時に精算されたはずのスポンサー料が実は未送金だったと気付き、退所から2年経った2025年時点でも全額が支払われていないと暴露しました。
加えて運営は、VeiさんがVShojo在籍中に記念企画用として発注したイラスト等の制作費1万ドルを「会社に返金するように」と要求してきたものの、後になってその制作物は完成度50%の状態でしか納品されなかったとも明かされています。
こうした一連の未払い・契約違反行為について、Veiさんは「当時は泣き寝入りするしかなかったが、会社が良くなっていると信じていた自分が間違っていた」と悔しさをにじませました。

以上のように、VShojo内部ではタレントへの報酬未払い、収益の不透明な天引き、強引な契約押し付け、情報統制や恫喝など数々の問題が起きていたことが元所属者の証言で明らかになりました。
表向きは自由でタレント思いのエージェンシーを標榜しながら、その実態は他の大手芸能事務所にも見られないほどずさんかつ強権的な運営であったことになります。
こうした不誠実な対応が長期にわたり積み重なった結果が、Ironmouseさんの告発を引き金とするVShojo崩壊劇につながったと言えるでしょう。

他タレント・他団体へのスキャンダル拡散疑惑

VShojo運営の不祥事は社内に留まらず、外部のVTuberや他社団体に対する態度にも疑惑が持たれています。
特に取り沙汰されているのが、VShojoが他のVTuber事務所やタレントのイメージを意図的に貶める戦略を取っていたのではないかという疑惑です。

きっかけは、前述のVeiさんが暴露した運営の内情に含まれていた一節でした。
Veiさんは「運営幹部は常に他社VTuberエージェンシーの悪口を言っていた。会社の資金を使って相手への嫌がらせをするほどだった」と証言しています。
具体的な対象として名前が挙がったのが、大手VTuber事務所のホロライブです。
VShojo創設者の一人であるGunrun氏(ジャスティンCEO)はホロライブを強くライバル視しており、2022年にksonさん(元ホロライブ所属)と飴宮なずなさん(元ホロライブ所属の潤羽るしあ)を迎え入れた際には「これでホロライブは終わった」と確信していたとされます。
言い換えれば、VShojo運営陣は人気タレントを引き抜くことで競合他社のイメージダウンを図り、自社の地位向上に繋げようとする戦略を半ば本気で考えていた節があります。
実際、Gunrun氏はホロライブへの対抗意識が非常に強く、頭の中がホロライブのことで占められていたとの関係者証言もあります。

また、VShojo運営は他社のみならず、自社から離れたタレントに対してもネガティブな噂を流して印象を操作する工作を行っていました。
前述のように、COOが匿名掲示板やSNSでVeiさんやSilvervaleさんについて根拠のない中傷情報を流布した件はその一例です。
さらにVeiさんは「自分が退所した後、ある実在のパーティーでVShojoスタッフ(MTD)が私の悪口を言い、他のストリーマーに最悪の印象を植え付けようとしていた証拠がある」とも証言しています。
表向き笑顔で接していたスタッフが裏では退所者の評判を落とす工作に奔走していたという事実は、ファンにとっても大きな驚きでした。

このような話が飛び出したことで、VTuber業界では「VShojoは他社の炎上や対立を裏で煽っていたのではないか」という憶測も生まれました。
たとえば一部では、「にじさんじENが受けた異常な誹謗中傷もネット工作による扇動だったのではないか」と関連付けて考える向きもあります。
実際にそれがVShojoの仕業だったという確証はありませんが、少なくともVShojo運営が自社に有利になるような世論操作や他社への攻撃的な言動を厭わなかったことは、元タレントの証言から裏付けられました。
競争が激しいVTuber業界において他社との差別化を図るのは当然の戦略ではありますが、VShojoの場合は「他を貶めて自分たちを相対的に持ち上げる」という負の方向にエスカレートしていた可能性が高いのです。
Gunrun氏ら経営陣は、ホロライブという巨大ライバルに対抗するあまり冷静さを欠き、結果的にタレントファーストとは程遠い不健全な企業文化を生み出してしまったのかもしれません。

管理人のひとこと

数々の不祥事により「VShojo神話」は完全に崩壊しました。
才能あるVTuberたちを集め、自由で開かれた新時代の事務所を標榜したVShojoでしたが、その内実は古い体質の企業よりも悪質な問題を抱えていたと言わざるを得ません。
寄付金流用や報酬未払い、果ては陰湿なネガキャン工作に至るまで、ファンの信頼を裏切る行為が重なった末路として事業閉鎖は当然の結果でしょう。
VTuber業界全体にとっても衝撃的な事件でしたが、二度とこのようなことが起きないよう業界の健全性が見直される契機になってほしいと感じます。

参考文献

GameBusiness.jp『世界的VTuber「アイアンマウス」がVShojoを脱退―チャリティー支援金約7,400万円の未払いを告発』【2025年7月23日公開】
https://www.gamebusiness.jp/article/2025/07/23/24692.html

PC Watch『VTuberがVShojoとの致命的なトラブルを告発。数千万円の寄付金や報酬が支払われず所属Vは脱退の動き』【2025年7月23日公開】
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/streamer_watch/2033290.html

ユーチュラ(Yutura)『VShojoが資金難のため事業終了を発表 元所属メンバーからは非難の声相次ぐ』【2025年7月25日公開】
https://yutura.net/news/archives/138456

KAI-YOU.net『米VTuber企業「VShojo」案件報酬の中抜き発覚 kson「タレントに全額支払いは嘘」』【2025年8月18日公開】
https://kai-you.net/article/93183

めぎしす!『【衝撃】「VShojoが金を使いホロライブなどに嫌がらせをした」と元タレント「Veibae」が暴露し炎上!』【2025年7月26日公開】
https://www.menuguildsystem.com/vshojo-veibae/

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