デビューの歴史
ホロライブ1期生メンバーのアキ・ローゼンタール(愛称:「アキロゼ」)は、2018年6月1日に活動開始を発表し、スマートフォンのみで配信を始めた。
当初は配信に必要なPC機材を持っておらず、モバイル配信アプリ「Mirrativ」で初配信デビューを行っている。
その後6月下旬からはツイキャスでの配信も経て、通信環境を整えた8月頃からYouTubeで本格的に活動を開始した。
デビュー当時、彼女はホロライブ1期生の中で唯一それ以前にYouTuber経験がなく、配信のイメージとのギャップに戸惑ったという。
しかし「配信は日常をさらけ出すリアルタイムショー」と捉え直し、本格的な活動に取り組んでいった。
2018年12月にはダンスを続けるための治療に専念するため半年記念配信で約2ヶ月の活動休止を発表し、一時入院する。
休止中もASMR動画投稿など最小限の活動を継続し、翌2019年2月10日に復帰配信を行った。
復帰後は新衣装お披露目(2019年2月)や初の3Dモデルお披露目ライブ(2019年6月)など節目のイベントを次々と実現していく。
その後も2019年8月には水着姿の3D配信、同年11月には公式に3Dモデルデータを公開するなど精力的に活動した。
しかし2019年末にYouTubeの収益化が一時停止するトラブルも発生し、サブチャンネル開設を余儀なくされるなどの試練も経験している。
2020年2月に無事収益化が復活すると、本格的に活動再開し、3月にはチャンネル登録者数10万人を突破した。
同年夏頃から英語圏ファンによる後押しで登録者が急増し、8月には20万人を達成する。
以降ホロライブ全体の海外人気拡大とともに着実にファン層を広げ、2021年には50万人、2022年に70万人、2023年6月には77万7,777人を記録するなど順調に成長した。
デビューから約7年後の2025年5月11日、ついにYouTubeチャンネル登録者100万人を達成し、彼女は耐久配信中にその瞬間を迎えた。
この100万人到達により(当時最新の新グループDEV_ISを除く)ホロライブJP所属メンバー全員が百万登録を超えたことになり、彼女自身も「100万人は通過点」と更なる飛躍を誓った。
活動内容と配信スタイル
配信内容の幅広さもアキ・ローゼンタールの特徴である。
ゲーム実況を中心に、雑談やASMRのささやき配信、さらには料理配信まで行っている。
特に恐竜サバイバルゲーム「ARK: Survival Evolved」は彼女の代名詞とも言えるコンテンツで、プレイ中に生まれた“ムキロゼ”(筋骨隆々なキャラクター)というネタは数々の伝説を生んだ。
実際にゲーム内で鍛え上げた筋肉キャラで突き進む豪快さもあり、本人も「とりあえず筋肉で打開するタイプ」と自称している。
一方でホラーゲーム配信では驚くほどの絶叫を披露するなど、リアクション芸人さながらの一面も持ち合わせている。
ASMR配信にも力を入れており、囁き声で癒やす“癒し系”コンテンツとして人気である。
中でも彼女が実際に料理をしながら音を届ける“飯テロ”ASMRシリーズはユニークで、「伝説の唐揚げASMR」や「深夜の餃子ASMR」といった名物回も生まれた。
これらの配信では調理音や咀嚼音を駆使して視聴者の食欲を刺激しつつ、家庭的な一面も感じさせている。
また晩酌配信(お酒を飲みながらの雑談)も好んでおり、配信冒頭で視聴者と一緒に「乾杯!Cheers!!」と乾杯するのが定番である。
彼女はビールが大好きで、自身ではビールのことを「麦ジュース」と呼ぶお茶目さもある。
実際に2022年にはホロライブ公式の企画でオリジナルクラフトビール「今日も一日おつたーる」を発売し話題になった。
こうした配信では酔いが回って思わず眠ってしまうハプニングもあり、泥酔状態での寝言「人生ハンミョウム」が生まれるなど伝説的なエピソードもある。
総じてアキロゼの配信スタイルは、「歌、踊り、酒、料理、エロス、筋肉」と評されるように多彩である。
落ち着いたトーンで視聴者を癒やす一方、ゲームでは体当たりのチャレンジ精神を見せ、色気たっぷりのASMRから豪快な笑いを誘う企画まで振り幅がある。
新人ファンにとっては、一人のVTuberでこれほど多面的な魅力を楽しめることに驚くはずだ。
主なコラボレーション
ホロライブ内でのコラボでは、同期の白上フブキ、赤井はあと、夜空メル、夏色まつりといった1期生メンバーとの企画が中心である。
1期生は特に結束が強く、記念日の同期コラボや5周年記念の「1期生餃子パーティー」配信(2023年6月)など、和気あいあいとした絡みで楽しませてくれる。
2021年には初の1期生合同ライブ「from 1st」を開催し、「やっと1期生全員でライブができた!」と感涙する場面もあった。
世代を超えたコラボでは、ときのそら(ホロライブ0期生)とのデュオ「アップルソーダ」として配信したこともある。
同じくゲーム好き同士の不知火フレア(3期生)とはコンビ名「あっぷれあ」を結成し、コラボ配信や歌企画を行う仲である。
ホロライブの大規模企画であるMinecraftでは、湊あくあ率いる「AKUKIN建設」に参加し、本社建築リレー配信で先輩風を吹かせたり、自らエンダードラゴン討伐に挑むなど健在ぶりを見せている。
ARKなどサバイバルゲームでは特に交流範囲が広く、同じくARK廃人仲間の癒月ちょこ(2期生)や大神ミオ(ゲーマーズ)らと長時間に及ぶ冒険も展開している。
さらにホロライブENとの交流も見られ、2021年4月には英語圏向け番組「Holotalk」に出演し、タカナシ・キアラから英語でインタビューを受けた。
言語の壁を越え自身の魅力をアピールする姿は、海外ファンにも彼女を知ってもらう良い機会となった。
音楽活動
歌とダンスはアキ・ローゼンタール最大の持ち味であり、本人も「歌って踊ってみんなを魅了するエンターテイナーになりたい」と語っている。
彼女はプロ顔負けのベリーダンスを特技としており、オリジナル楽曲「シャルイース」では自ら振り付け・構成・ダンス演技を手がけた。
この曲は中東風の民族調サウンドが特徴で、ミュージックビデオでは妖艶かつ力強いベリーダンスを披露している。
オリジナル曲は他にも多数発表しており、「ヒロインオーディション」ではアイドルらしいキュートなナンバーを披露。
「ROSE of the LAMP」では彼女の世界観を反映したアラビアンテイストの楽曲をリリース。
「キミにまつわる運命事情」ではしっとりとした歌声を聴かせ、「異薔薇(いばら)」では大人の色気漂う世界観が評判となった。
これらのソロオリジナル曲はすべて各種音楽配信サービスでリリースされており、ライブでも披露されている。
また、ホロライブ全体やユニットでの楽曲参加も積極的である。
1期生デビュー3周年記念曲「Plasmagic Seasons!」では同期とポップな楽曲を歌い、ホロライブ「Bloom」では代表曲「ヒロインオーディション」をパフォーマンスした。
他にも「Candy-Go-Round」や「Suspect」などのユニット楽曲にも参加し、多彩なジャンルに挑戦している。
カバー曲や歌ってみた動画も数多く投稿しており、最新のJ-POPから昭和歌謡まで幅広い選曲が特徴。
特に懐メロへの愛着が強く、山口百恵や中森明菜などの往年の名曲を歌うことも多い。
民族調の楽曲も得意としており、歌手としての表現力とジャンルの幅広さが光っている。
アキロゼの音楽活動は、アイドル的な華やかさとアーティスト的な個性を併せ持っており、ライブでの表現力はファンを魅了してやまない。
3Dライブ・イベント
3Dモデルでのパフォーマンスはアキロゼの真骨頂である。
2019年6月の初3Dお披露目では、ベリーダンスを交えた圧巻のソロライブを披露した。
その後も毎年、誕生日や周年記念ごとに3Dライブを開催し、ファンを楽しませている。
2022年の生誕祭「Wonder Shower Musical!!!!」では、ミュージカル風の演出に挑戦し、歌と芝居を融合させたショーを披露した。
2022年6月の活動4周年ライブ「ROSE of the LAMP」では、アラビアンなセットとベリーダンスで独自の世界観を体現した。
このライブは無料配信にもかかわらず完成度が高く、多くのファンから絶賛された。
2023年5月の生誕祭「Start your journey」では旅をテーマに新曲も初披露し、視聴者の心を打った。
同年6月の5周年記念ライブ「Historic ROUTE 5」では、これまでの歩みを振り返る感動的な演出がなされた。
ホロライブ全体ライブにも継続的に出演し、「ノンストップ・ストーリー」「Beyond the Stage」「Our Bright Parade」など大型ステージでも存在感を発揮している。
「Bloom」では「シャルイース」の堂々たるパフォーマンスで観客を圧倒し、女神のような存在感を放った。
このようにアキロゼは、3Dパフォーマンスにおいてホロライブ随一の表現者と称されることもある。
ファンとの関わり
アキ・ローゼンタールのファンの呼称は「ロゼ隊」。
彼女の苗字「ローゼンタール」に由来し、英語では「Rose Squad」とも呼ばれている。
アキロゼは「近所のお姉さんのように、みんなの生活に彩りを与えたい」と語っており、その姿勢は配信の端々に表れている。
配信では視聴者コメントによく反応し、冗談にも乗ってくれる柔軟さがある。
マシュマロでのお悩み相談や、ファンの案を取り入れた配信など、双方向性のあるやり取りが魅力である。
メンバーシップでは「むぎゅむぎゅ(ハグ)」という独自文化があり、新メンバーを温かく迎える習慣が定着している。
ファンアートへの感謝も忘れず、「#アロ絵」のタグで日々投稿される作品を配信中にも紹介する。
2023年にはファン制作の3DアニメMVが話題になり、アキロゼ本人も感涙した。
配信BGMやファンゲームが紹介されるなど、ファンとの創造的なつながりも強い。
ホロライブEXPOなどのリアルイベントでも印象深いエピソードが多く、海外ファンによるコスプレや応援メッセージに感動する場面もあった。
特に「ムキロゼ兄貴」として知られる筋肉系コスプレファンの存在は、彼女自身も感激し、配信内で涙ながらに感謝を述べている。
このようにアキロゼとロゼ隊の関係は、ただの配信者と視聴者という関係を超えた、信頼と愛情に満ちた絆で結ばれている。
海外での人気
アキ・ローゼンタールは、ホロライブの中でも海外人気が高いことで知られている。
特に2020年には英語圏ファンによる「#SaveAkirose」キャンペーンが展開され、海外の注目を集めた。
その後、英語字幕付きの切り抜きや紹介動画が多く作られ、チャンネル登録者数の急伸につながった。
アキロゼ自身もこの状況に感謝を述べ、英語での自己紹介や翻訳対応など、海外ファン向けの対応を続けている。
歌枠では英語や中国語の楽曲を歌ったり、外国語のあいさつに挑戦したりするなど、多言語へのサービス精神も見せている。
国際色豊かな配信チャット欄は、グローバルなファンベースを持つ彼女の象徴である。
英語圏のみならず、アジア・ヨーロッパ圏からもファンが集まり、交流が活発である。
中でもタイ出身のファンが彼女の配信で元気をもらい、人生を立て直したというエピソードは大きな感動を呼んだ。
彼はアキロゼのコスプレでイベントに参加し、「We love Aki」のメッセージを掲げ、その行動がSNSでも大きく拡散された。
こうしたエピソードに象徴されるように、アキロゼの存在は国や言語を超えて多くの人々の心を支えている。
キャラクター設定と魅力分析
アキ・ローゼンタールは、「異世界から来た癒し系JKハーフエルフ」という設定を持つVTuberである。
年齢は17歳+200歳であり、長命なエルフである一方、見た目やノリは女子高生らしい若々しさを持つ。
好奇心旺盛で、どんなことにも果敢に挑戦する性格である。
髪の毛は実はAI搭載のアクセサリーで、それぞれ自立して浮いているというユニークな設定がある。
衣装はファンタジー調で露出が多く、健康的な色気を感じさせるスタイルとなっている。
太もも、ウエスト、胸などの身体的魅力も多くのファンを惹きつけており、「アキロゼと言えば太もも」という声もある。
彼女の魅力は何よりもギャップにある。
普段は落ち着いた癒し系のお姉さんとして穏やかに話す一方、配信では大声で叫んだり、天然なミスをしたりと親しみやすさがある。
ライブではその表情を一変させ、妖艶かつ力強いダンスと歌で視聴者を圧倒する。
また、努力家でありながら常にマイペースを崩さず、他者と比較せず自分の歩みを続ける姿勢は、多くのファンの励みとなっている。
「メンタル筋肉」という言葉が彼女を象徴するように、精神力の強さと明るさが持ち味である。
加えて、ユーモアセンスも抜群であり、下ネタギリギリのボケや、独特な画風のイラスト(アキロゼ画伯)などで笑いを提供してくれる。
そのすべての魅力が混ざり合い、唯一無二のキャラクターとしての個性を確立している。
まとめ
アキ・ローゼンタールは、ホロライブ初期から活動する1期生として、長い道のりを歩んできたVTuberである。
苦境の中でも活動を続け、多彩な魅力でファンを増やし、ついに100万人の登録者を達成した姿は、多くの人に勇気を与えている。
歌って踊ってゲームして酒を飲み、ファンと一緒に笑って泣ける、そんなアキロゼの配信には人間味と温もりが溢れている。
彼女を一言で表すなら、「癒しと情熱を兼ね備えたハーフエルフ」。
その存在は、ホロライブという大きな箱の中でも異彩を放ち、今なお進化し続けている。
これからもアキ・ローゼンタールの歩みに注目し、ロゼ隊として彼女のそばで共に歩んでいきたい。
管理人のひとこと
アキ・ローゼンタールさんの活動を振り返ってみると、その道のりは決して平坦ではありませんでした。
それでも、自分のペースを大切にしながら、ファンと一緒に歩み続ける姿にはいつも勇気をもらえます。
アキロゼさんの配信には、笑いも癒しも感動も詰まっていて、どんな気分の日でもそっと寄り添ってくれるような安心感があります。
最近ホロライブを知った方にも、ぜひアキロゼさんの魅力を配信で直接体感してみてほしいです。
そして「一家に一アキロゼ!!」という言葉が、みなさんの中でも現実になることを願っています。
これからも一緒に、彼女の歩みを見守っていきましょう。
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