2024年10月頃、アニメ『コードギアス』シリーズ最新作『奪還のロゼ』の宣伝企画として、ホロライブ所属VTuberの鷹嶺ルイさんが「コードギアスシリーズ宣伝アンバサダー」に抜擢された。この告知に伴い、ルイさんと主人公ルルーシュの2ショットが掲載された媒体が公開されると、原作ファンから「作品の世界観が壊れる」といった批判が噴出した。ツイッターなどSNSでは「コラボは不可解」「VTuberはアニメと分けて考えろ」といった声が急増し、大きな炎上騒動に発展した。批判コメントは瞬く間にリツイートや掲示板で拡散し、騒動は一気に大規模化した。※1
これに対し、鷹嶺ルイさん本人はSNSや配信で再三「コードギアスシリーズが好き」と公言しており、コラボ企画は本人の意思による公式なものだった。事実、2025年6月11日の生誕3Dライブでは運営側から正式にアンバサダー就任が発表され、その場でTV版ルルーシュもサプライズ登場するなど盛大なセレモニーが行われた。また、コラボは継続され、2025年12月にはスパロボアプリ内でルイさんが新キャラのCVを務める企画も発表されている。コードギアス公式側も本件に関する謝罪や中止の発表は行わず、予定通りの展開を進めていることから、このコラボが正式プロジェクトであることは明らかだった。
一方、ファン(あるいは所謂「自治厨」)によるSNS上の批判は熾烈を極めた。原作ファンからは「ファン層を馬鹿にしている」「Vtuberとアニメの住み分けを無視している」といった人格攻撃にも近い意見が出た。心理学的にはこうした反応は「認知的不協和」によるものと言われる。つまり「元々大切にしてきた作品のイメージが突如として壊される」という矛盾を覚えたファンが、不快感から攻撃的になったのだ。また、ファンコミュニティの内集団・外集団バイアスも働いたと指摘される。自身をコードギアスファンの“内集団”と考える人たちは、VTuberという“外集団”の存在を「作品領域への侵入」とみなし、拒絶反応を示したのである。実際、騒動の裏では“VTuberが外来者”という非難と、“公式アナウンスである以上受け入れる”という擁護の声が拮抗した。
騒動拡散の裏ではまとめサイトやSNS上の炎上記事も一役買った。たとえば外部メディアではコラボ企画を「世界観破壊」と表現して報じたものもあった(例:SNS投稿やニュース記事が拡散している)※2。これにより批判意見はさらに注目を集め、多くのユーザーが短時間で情報に触れてしまった。SNSや匿名掲示板では、一部ファンによる過剰な誹謗中傷や配信荒らしも確認されており、にじさんじ運営のANYCOLOR社は「所属ライバーのコラボ相手に攻撃的な言動を行う行為」を明確に禁止し、法的対応も辞さない姿勢を表明している。この声明では、配信コメントやTwitter、掲示板など複数プラットフォームでの嫌がらせ事例を問題視しており、同社が対策に乗り出していることがわかる。
ファン・視聴者の反応は賛否分かれた。批判一色になる中、冷静な意見もあった。コラボを擁護する側は「公式プロジェクトなのだから批判すべきでない」「コラボ相手にも配慮しよう」という主張を繰り返し、炎上を煽るコメントに反論した。また、コラボの本質的な価値を指摘する意見も見られた。実際、Cover社も公式サイトで「多数のコラボ商品が発売開始10分以内に完売する」などの実績を誇示しており、ホロライブのコラボレーション効果は明らかに高い。プロモーションとしてはゲーム企業や飲食メーカー、プロ野球チーム(ロサンゼルス・ドジャース)とのコラボなど成功例は枚挙にいとまがなく、幅広いファン層へのリーチ力も抜群だ。
そもそも、炎上を引き起こしているのは過熱した一部ファン側の対応であって、鷹嶺ルイさんやホロライブ運営に非があるわけではない。専門家も指摘するように、作品愛や理想像に固執するあまり批判が行き過ぎると心理的な弊害が生じやすい。今回の炎上も「コラボ相手を敵視している」という構造的要因が大きい。一方で、ファンが安心してタレントを応援できる環境作りこそが健全なファンダムの在り方だ。ANYCOLORのように事務所側がファンに対し明確に注意喚起を行う例も増えており、Cover社も所属タレントへの誹謗中傷対策を年間で報告している。
記事全体を通して言えるのは、コラボレーション自体の歴史的な価値と意義を見失わず、炎上を煽る側こそ自省すべきだということだ。ファンは大好きな作品を守りたい気持ちは分かるが、それが暴走するとタレントや制作陣にとっても望ましい結末にはならない。むしろ、ホロライブと外部IPがコラボすることで新たなファン層が生まれるポジティブな面に注目すべきだろう。炎上の矛先はタレント個人ではなく、炎上を加速させた過激な言動に向けられるべきである。
管理人のひとこと
今回のような騒動を見ると、つくづく「炎上させる側に問題がある」としか言いようがありません。コラボを攻撃する人たちは、公式発表された企画をあたかも許されざるものかのように非難していました。しかしルイさんは自身の愛する作品とコラボできることを喜び、事務所も宣伝効果を見込んで企画を組んでいます。ファンとして見守るべきところであり、批判で水を差す必要は全くありません。批判的な書き込みは、ただ炎上を盛り上げるだけの逆効果です。好きなVTuberや作品を応援したいなら、ヘイトを煽る投稿を控え、冷静な声で後押ししてあげるのがファンとして当然ではないでしょうか。
参考文献







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