7月5日23時前、1時間52分の配信が終わりました。タイトルは「【卒業配信】俺達は、確かにここにいたんだ」。影山シエンがホロスターズでの配信活動を終え、5月26日に発表された6名の配信活動終了がすべて完了しました。
4月3日の運営体制変更の発表から、ちょうど3ヶ月。花咲みやび、岸堂天真、律可、アルランディス、水無世燐央、そして影山シエン。ホロスターズという物語の最終章がどう閉じたのか──ラスト配信の中身から、残った6人のこれからまで、この3ヶ月の顛末をまとめて振り返ります。
「俺達は、確かにここにいたんだ」──7月5日夜、1時間52分のラスト配信
配信は7月5日の21時2分に始まり、22時54分に終了。約1時間52分でした。ハッシュタグは「#グッドラック影山シエン」。派手な3Dライブでも大掛かりな記念企画でもなく、いつものトーク配信の延長線のような枠で、シエンは最後の夜を締めました。
配信データを集計しているhololyzerとVSTATSの記録では、最大同接は8,300人台。スパチャは554件飛び、hololyzerの集計では約222万円分にのぼっています。一方で、この日の配信を伝える大手メディアのレポート記事は出ていません。5月26日の発表時にあれだけ並んだニュースが、終わりの当日には一本もない。本人とファンだけの、静かな幕引きでした。
当日の15時過ぎには本人が「サムネを差し替えました、神からの贈り物です」とツイートしています。最後の日まで軽口で場をあたためる、KAI-YOUの特集で「ミームを愛するボス」と評された通りの通常運転。だからこそ、タイトルの「俺達は、確かにここにいたんだ」という過去形が、その軽さの下にあるものを全部言ってしまっています。
23時59分、最後のツイート「良いV生だった!」
配信を終えた約1時間後、7月5日の23時59分。本人のXに投稿されたのが、この一言でした。
「良いV生だった!獣人の国から皆の事見届けるわ!!バイビー!!」。公式リリースの表記は最後まで「配信活動終了」でしたが、本人は5月26日の告知の時点から「という訳で影山シエンは7月5日にホロスターズを卒業します!!!!!!!!」と、はっきり「卒業」と言い切っていました。会社の語彙と本人の語彙の、この温度差。どちらの言葉を使うかで、この出来事への立ち位置が出ます。
発表当日の5月26日には雑談枠「バイビー!!」を立てて自分の口から経緯を話し、7月2日には荒咬オウガとのユニット「薔薇と椿」で最後のコラボ配信も済ませています。動揺を見せる場面を作らず、淡々と、いつも通りを最終週まで積み上げて、最後に「バイビー」。締め方まで含めてキャラクターが完成していた卒業でした。
燐央「Memento」は同接2.6万・27曲──10日前、第2波の夜
シエンの10日前、6月25日には水無世燐央のラストライブ「Memento」がありました。19時に始まった配信は3時間15分。本人の終演後ツイートによれば「ゲストパート含め27曲」で、事前に告知されていた「2時間越え予定」を1時間以上超えるボリュームです。最大同接は26,639人。アーカイブは2週間で再生50万回・高評価3.6万に達し、7月10日現在も公開されています。
シルエットのみだったゲストは、当日の概要欄クレジットで全員判明しました。並んだ名前は計20名。ホロスターズJPからは現役7人に加えて、すでに配信活動を終えていた花咲みやび・律可・岸堂天真の3人も名を連ね、ENから5人、にじさんじの星導ショウ、外部クリエイター勢も参加。所属もステータスも越えた顔ぶれで、終了組で名前がなかったのはアルランディスだけでした。
PANORAの事前記事によれば、このライブは自費の個人制作で、カバーのスタジオも使えない条件下で組まれたもの。その制約で同接2.6万人を集めました。終演後の本人ツイートは「まだまだ歌いたい曲はあったけど…なにかみんなに残せていたら嬉しいです」。4.2万いいねが付いています。華やかな3Dライブで締めた燐央と、いつものトークで静かに締めたシエン。同じ「配信活動終了」でも、終わり方は人の数だけあるというのが、この10日間に詰まっています。
6人それぞれの幕引き──6月8日から7月5日、28日間の全記録
今回の6人の終了は、3つの波に分かれていました。第1波が6月8日〜10日。花咲みやびと岸堂天真が6月8日、律可が6月9日、アルランディスが6月10日と、3日間で4人が続けざまに去り、「#さらばアルランディス」がトレンド入りした怒涛の週です。第2波が6月25日の水無世燐央「Memento」。そして第3波、最後の1人が7月5日の影山シエンでした。
KAI-YOUの総括特集には、複数のメンバーが「縮小発表の時点で(終了は)すでに決まっていた」と配信で説明していたという記述があります。つまり4月3日の「運営体制変更」の発表時点で、内側では終わりの日付まで見えていた。3ヶ月かけて、順番に、それぞれのやり方で終わっていったのが今回のラッシュの実態です。
律可の卒業配信「今までありがとう」も、シエンの「俺達は、確かにここにいたんだ」も、7月10日現在アーカイブとして視聴できます。まとめて一斉に消されるのではなく、6人が6通りの終わり方を選べたこと。それ自体は、この縮小劇の中で数少ない救いだったと思います。
「成功体験の横展開」──会社が認めた失敗、3ヶ月の時系列
経緯を時系列で並べ直すと、こうなります。4月3日、カバーがホロスターズの運営体制変更を発表。企業としてのサポートを縮小し「個人活動を主軸とした活動方針」へ。5月14日の通期決算では「タレント構成の変化」が業績の下押し要因として説明され、ホロアースの減損と並ぶ「選択と集中」の対象であることが数字の面からも裏付けられました。そして5月26日、6名の配信活動終了が正式発表されます。
谷郷CEOはメディア向けの説明で「ホロライブの成功体験を、ある意味横展開してしまった」「ビジネスの展開を供給者視点で行ってしまった」と語り、決算説明会のレポートでは「女性ファンのニーズを汲み取れていなかった」という分析も出ています。経営トップが事業の失敗をここまで具体的な言葉で認めるのは、上場企業としてはかなり踏み込んだ部類です。
同じ3ヶ月の間に、メタバース事業のホロアースも6月28日21時に予定通りサービスを終了しています。決算解説の記事では、星街すいせいの個人事務所設立も「タレント価値創出への集中投下」という同じ方針の文脈で語られました。2026年上半期のカバーは、「広げる会社」から「絞る会社」へ舵を切った──ホロスターズの縮小完結は、その一番人間的な断面です。
残った6人は「個人活動主軸」へ──7月9日、ロベフェス発表という回答
継続組は奏手イヅル、アステル・レダ、夕刻ロベル、荒咬オウガ、夜十神封魔、羽継烏有の6人。7月に入っても全員が通常ペースで配信を続けています。アステルはほぼ毎日枠を立て、イヅルは縮小発表時に宣言した通り配信頻度を上げたまま。7月3日にはホロスタ内でマリパ企画のグループコラボも行われていて、「6人になったから静かになる」という気配は今のところありません。
そこに7月9日、夕刻ロベルの大型ソロイベント「ROBERU FES 2026」の開催が発表されました。9月20日、渋谷ストリームホールで10時間耐久トークデスマッチ、ゲストに声優の石川界人。会社主導の大型イベントが縮小された後の「個人活動主軸」体制で、リアル会場のソロイベントを打ちに行く。縮小後のホロスターズがどう生きていくかの、最初の具体的な回答です。
ホロスターズENは「今回の発表とは無関係で、別プロジェクトとして継続する」という5月26日の公式明言どおり、無風です。6月20日には公式チャンネルで全体コラボを配信し、6月24日にはAnime NYC 2026への参加も発表。JPで終了した会社主導の施策が、ENでは通常運転している。「別プロジェクト」という言葉は文字通りでした。
消えるものと残るもの──「卒業生」ではない第3の枠
公式発表で明記されている今後の扱いは、実は2つだけです。ファンレターは各活動終了日から1ヶ月間受付。メンバーシップと限定コンテンツは終了日から約3ヶ月後を目処に終了。影山シエンの場合は10月上旬が目処ということになります。
一方で、YouTubeチャンネルとアーカイブの存廃については公式には何も書かれていません。7月10日時点では6人のチャンネルはいずれも残っており、卒業配信のアーカイブも視聴できます。ただし「いつまで残るか」はどこにも明言されていないので、見返したい配信は早めに、が正直なところです。
興味深いのは、公式サイトのタレント一覧の扱いです。終了した6人はページから削除されておらず、名前に「配信活動終了」のラベルが付いた状態で、現役と同じ一覧に並び続けています。マグニ・デズモンドやノワール・ヴェスパーが入っている「卒業生」の枠には移されていない。卒業でも在籍でもない、第3のステータスが静かに生まれています。
外の仕事も残ります。アニメ「ポラポリポスポ」の公式サイトには現在も「イツキ CV.影山シエン」「SO CV.律可」の記載があり、PANORAも発表時点でキャスト続投を報じています。配信者としての影山シエンは終わっても、その声をまだ聞ける場所がある。「配信活動終了」という言葉の輪郭が、こういうところから見えてきます。
よくある質問
影山シエンの卒業配信はいつ、どんな内容だった?
2026年7月5日21時2分から約1時間52分、「【卒業配信】俺達は、確かにここにいたんだ」というタイトルで行われました。最大同接は8,300人台。アーカイブは7月10日時点で公開中です。
ホロスターズは解散したの?
解散ではありません。6名が配信活動を終了し、奏手イヅル・アステル・レダ・夕刻ロベル・荒咬オウガ・夜十神封魔・羽継烏有の6名が「個人活動を主軸とした活動方針」で継続しています。ホロスターズENは別プロジェクトとして従来通り運営されます。
終了した6人のアーカイブやメンバーシップはどうなる?
メンバーシップと限定コンテンツは各終了日から約3ヶ月後を目処に終了、ファンレターは終了日から1ヶ月間受付と公式発表されています。YouTubeチャンネルとアーカイブの存廃は公式には明言されておらず、7月10日時点ではいずれも残っています。
なぜホロスターズは縮小されたの?
谷郷CEOは「ホロライブの成功体験を横展開してしまった」「ビジネスの展開を供給者視点で行ってしまった」と説明しています。ホロアース終了と同じ「選択と集中」の一環で、経営資源をタレント価値の創出に集中させる方針転換によるものです。
水無世燐央のラストライブ「Memento」の結果は?
2026年6月25日に3時間15分・ゲストパート含め27曲で開催され、最大同接は26,639人。概要欄には計20名のゲストがクレジットされ、にじさんじの星導ショウや配信活動終了済みの花咲みやび・律可・岸堂天真も参加しました。アーカイブは公開中です。
影山シエンの最後の言葉は?
配信後の7月5日23時59分、Xに「良いV生だった!獣人の国から皆の事見届けるわ!!バイビー!!」と投稿しました。これが活動最後のツイートです。
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管理人のひとこと
「俺達は、確かにここにいたんだ」というタイトル、ずるいですよね。過去形で言い切られると、こちらはもう何も返せません。それでいて最後のツイートは「バイビー!!」。湿っぽくなることを本人が一番拒否している感じが、いかにもシエンでした。
個人的には、完結の週にロベフェスの発表がぶつかってきた流れに救われました。終わった6人の話と、続く6人の話。両方揃って、ようやく「縮小」の記事に区切りがつけられます。ロベフェスの最速先行は7月15日まで。行ける人は忘れずに。
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